【 今日も今日とて 】
日が昇る前に起きて昨日と同じ様に ・・・ 本堂へ。
ここが拳骨和尚の仕事場だ ！
此処には 邪魔するものが ～ 誰もいない ！
本当に人っ子一人いない ・・・ 法事の時とネコたちを除いては。
邪魔するものがいない代わりに ～ 仏さまがたくさんいらっしゃる。
涼しい ～ 仕事がはかどる ・・・ はかどると疲れを感じない。
桐箱の表書きと裏書きと押印 ・・・ これ ～ 結構手間がかかる。
紙に書くのと木に書くのとでは全々勝手が違う。
ここで 【 悠 】 の字を書いた時に頂いた 【 木簡墨 】 が役立った。
まるでにじまない。
嘘のように仕事が進んだ 。。。
さて ！ 今回の依頼の中に二体ほど変わった注文がある。
【 ８寸 × ２尺２寸５分 】 である。
世界中の何処を探しても ～ この寸法の紙しかない ！ のなら
この紙に書かないと仕方がないが ・・・
でも依頼主の要求は絶対 ！
まして ～ どんな要望にも応えると言った上で引き受けた以上 ・・・
今さら出来ません ・・・ などと泣き言は言えん ！
紙は予備を入れて三枚 ・・・ 三枚あるから一枚は失敗してもいいだろう ～
なんて考えない方がいい。
考えたら ～ 地獄が待っている。
・・・ 書く位置を決めるのに本番用の本紙は勿体無い。
それでカレンダーの使い古しを寸法に切り位置を決めにかかった。
とても細長い ～ 通常の書き方など逆立ちしても出来っこない。
紙を置き ・・・ 何度も何度もシュミレーションをくり返した。
すると 【 夢の中の夢を説く 】 【 無我夢中 】 が再現した。
この前は本当に夢の中だった ・・・ だが今は覚醒中に起きている。
しばらく夢の中にいた。
よし ！
決まった ！
本番 ！
満足 ！
終ったとたん ！ 電話が鳴った ・・・
今晩と明日 ～ 宜しくお願いします ・・・ 。
今晩 ・・・ 御通夜です。
仕事と遊び ・・・ の違い。
仕事は報酬がある。
遊びは ・・・
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