みなさん ! ごきげんいかがですか。
秋ですね。
朝晩しのぎやすくなって来ました。
体の調子が一番崩れやすい時です。
気をつけてお過ごしください。
さて ! 今日の辻説法は 【 再会 】 です。
和尚さま一体誰と再会されたのですか ?
それは 【 秘すべし 秘すべし 】 です。
そんな事はありません。
すぐにお話します。
タクシーの運転手の方でした。
拳骨和尚を身延の駅で乗せて日蓮大聖人のお墓 ・ 御廟所で
降ろしてくださったあの運転手の方です。
この運転手さんは
【 こんな日にお参りに行ってもお参りなんか出来ませんよ ! 】
と拳骨和尚に言った方です。
私は気がつきませんでした。
なぜ分かったと言うと
【 お客さん ! お参りどころではなかったでしょう 】 と
拳骨和尚に言ったのです。
今朝方御廟所まで乗せてくださった運転手さんですか ?
偶然ですね。
ビックリしました。
大変だったでしょう ?
いいえ ! お言葉ですが人っ子一人居ませんでしした。
ええっ ! 本当ですか ?
嘘だと言わんばかりです。
うそだとおっしゃるのですか !
嘘だと言いませんが ! とても信じられません。
なぜ私が運転手さんに嘘を言う必要があるのですか ?
あっ !
一人だけお会いしました。
八時過ぎです。
おばあさんです。
ああ ! あの方ですね。
毎日八時にお参りに来られています。
ところでお客さん ! どちらに参りましょうか ?
はあ ?
はい ! 身延の駅までお願いします。
分かりました。
本堂の横を出発した拳骨和尚は急な坂道をタクシーで下りました。
途中で網代笠をかぶった百人ほどの修行僧が綺麗に隊列をなし
御題目を唱えながら坂を下っているのです。
車の窓を開けて掌を合わせました。
その百人ほどの修行僧の周りに八人の先輩僧が取り囲んでいました。
その先輩僧の一人が拳骨和尚に深々と礼をされました。
なんと教育の行き渡った集団だと ! 思ったのです。
日蓮宗の修行は世界一厳しいので有名です。
ですから !
逃げ出す者が一人や二人いても決しておかしくありません。
先輩僧が打ち鳴らす団扇太鼓の大きなこと !
バチも半端ではありません !
黒塗りの弾力のある長い太いバチでした。
アレでさすられたら !
さぞかし !
気持ちが良いだろうと思った次第です。
足音が何か変なのです。
ゴツッ ガッツ ゴッツ と聞こえます。
ふと足元を見ると !
なんと !
修行僧は全員 【 朴歯の高下駄 】 です。
今の人は
【 朴歯 ( ほおば ) の高下駄 ( たかげた ) 】
を履いた事が無いと思います。
えぇっ ! 知らないの〜 !
この下駄は板前が調理場で履いた下駄です。
水を気にしないための下駄です。
外を歩く為の下駄ではありません。
ははーん ! 脱走防止やな !
拳骨和尚も学生時代空手道部の合宿でこの下駄を履かせました。
袈裟も衣もボロボロでした。
とても尊い姿に見えたのです。
その中で一人だけ ! やけくそで大声を張り上げ !
泣きそうに御題目を唱えている修行僧がいました。
拳骨和尚は心の中で
【 死んでも脱走するな ! 頑張れ 】 と言っていました。
身延の駅までの車中運転手さんが今度来られる時も是非呼んで下さい
と言われました。
はい ! 必ず。
と言って分かれました。
身延駅のタクシー乗り場に 【 傘 】 を返しに行きました。
この傘がなければ !
今回の身延山の初参拝はとても 【 悲惨 】 な事になっていました。
この傘と同行二人でした。
この運転手さん ! 独り言を言われていました。
そんなバカな !
でも不思議な事もあるもんだ。
この日の出来事はわずか五六時間の出来事です。
それを一週間以上もお付き合い下さいまして
本当にありがとうございました。
列車に乗り込み 【 大聖人さま ! また必ず来ます ! 】
と言って身延を後にしました。
二回目の身延山参拝は !
拳骨和尚の一生で !
一番 !
素晴らしいことが起こりました。
平成九年八月の事でした。
このお話はまた改めて辻説法でいたします。
拳骨和尚
秋ですね。
朝晩しのぎやすくなって来ました。
体の調子が一番崩れやすい時です。
気をつけてお過ごしください。
さて ! 今日の辻説法は 【 再会 】 です。
和尚さま一体誰と再会されたのですか ?
それは 【 秘すべし 秘すべし 】 です。
そんな事はありません。
すぐにお話します。
タクシーの運転手の方でした。
拳骨和尚を身延の駅で乗せて日蓮大聖人のお墓 ・ 御廟所で
降ろしてくださったあの運転手の方です。
この運転手さんは
【 こんな日にお参りに行ってもお参りなんか出来ませんよ ! 】
と拳骨和尚に言った方です。
私は気がつきませんでした。
なぜ分かったと言うと
【 お客さん ! お参りどころではなかったでしょう 】 と
拳骨和尚に言ったのです。
今朝方御廟所まで乗せてくださった運転手さんですか ?
偶然ですね。
ビックリしました。
大変だったでしょう ?
いいえ ! お言葉ですが人っ子一人居ませんでしした。
ええっ ! 本当ですか ?
嘘だと言わんばかりです。
うそだとおっしゃるのですか !
嘘だと言いませんが ! とても信じられません。
なぜ私が運転手さんに嘘を言う必要があるのですか ?
あっ !
一人だけお会いしました。
八時過ぎです。
おばあさんです。
ああ ! あの方ですね。
毎日八時にお参りに来られています。
ところでお客さん ! どちらに参りましょうか ?
はあ ?
はい ! 身延の駅までお願いします。
分かりました。
本堂の横を出発した拳骨和尚は急な坂道をタクシーで下りました。
途中で網代笠をかぶった百人ほどの修行僧が綺麗に隊列をなし
御題目を唱えながら坂を下っているのです。
車の窓を開けて掌を合わせました。
その百人ほどの修行僧の周りに八人の先輩僧が取り囲んでいました。
その先輩僧の一人が拳骨和尚に深々と礼をされました。
なんと教育の行き渡った集団だと ! 思ったのです。
日蓮宗の修行は世界一厳しいので有名です。
ですから !
逃げ出す者が一人や二人いても決しておかしくありません。
先輩僧が打ち鳴らす団扇太鼓の大きなこと !
バチも半端ではありません !
黒塗りの弾力のある長い太いバチでした。
アレでさすられたら !
さぞかし !
気持ちが良いだろうと思った次第です。
足音が何か変なのです。
ゴツッ ガッツ ゴッツ と聞こえます。
ふと足元を見ると !
なんと !
修行僧は全員 【 朴歯の高下駄 】 です。
今の人は
【 朴歯 ( ほおば ) の高下駄 ( たかげた ) 】
を履いた事が無いと思います。
えぇっ ! 知らないの〜 !
この下駄は板前が調理場で履いた下駄です。
水を気にしないための下駄です。
外を歩く為の下駄ではありません。
ははーん ! 脱走防止やな !
拳骨和尚も学生時代空手道部の合宿でこの下駄を履かせました。
袈裟も衣もボロボロでした。
とても尊い姿に見えたのです。
その中で一人だけ ! やけくそで大声を張り上げ !
泣きそうに御題目を唱えている修行僧がいました。
拳骨和尚は心の中で
【 死んでも脱走するな ! 頑張れ 】 と言っていました。
身延の駅までの車中運転手さんが今度来られる時も是非呼んで下さい
と言われました。
はい ! 必ず。
と言って分かれました。
身延駅のタクシー乗り場に 【 傘 】 を返しに行きました。
この傘がなければ !
今回の身延山の初参拝はとても 【 悲惨 】 な事になっていました。
この傘と同行二人でした。
この運転手さん ! 独り言を言われていました。
そんなバカな !
でも不思議な事もあるもんだ。
この日の出来事はわずか五六時間の出来事です。
それを一週間以上もお付き合い下さいまして
本当にありがとうございました。
列車に乗り込み 【 大聖人さま ! また必ず来ます ! 】
と言って身延を後にしました。
二回目の身延山参拝は !
拳骨和尚の一生で !
一番 !
素晴らしいことが起こりました。
平成九年八月の事でした。
このお話はまた改めて辻説法でいたします。
拳骨和尚
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