【 格闘する事 ! 十六年の続き 】
拳骨和尚の中国語と書道の 【 故・田中良一 】 先生から頂いた書。
この書家のお名前は 【 陳有奇 】 先生です。
【 有奇の奇の本当の字は ( 王へんに奇 ) です 】
雅号を 【 大可 】 と言います。
【 奇 】 の字を分解されたと言われていました。
中国では大変有名な書家でした。
この書に田中先生の紹介文がついていました。
それにはこのように書かれていました。
『 中国吉林省在住の少壮書家。
長春市少年宮書法教師。
氏独特の自由奔放とも言える雄壮活発な筆法で
行 ・ 草 ・ 隷 ・ 各体をたくみにおりまぜ字の象意を
その形と墨の濃淡によって絵画的に表現し書を中国画の世界に
融合させている所に氏の創意がうかがわれる。
その結体には 【 神秘性 】 までもがただよう。
氏の筆になる書幅は 吉林省人民政府 および主要建築物の
ロビーを飾り見る人の心を強く捉えている。
【 田中良一 】 【 1987.5.10 】
この書を頂いたときに言われた言葉がある。
この文字の不思議さについてである。
その不思議さに気づくのに1年懸かった。
魔法でも使わない限り ! 書ける文字ではない。
そしてその不思議さの謎を解くのに15年懸かった。
まずは ~ その謎から。
【 佛 】 の人偏はおいといて ~
【 弗 】 の字の重なりに注目してください。
書き順は弓を先に書き ・・・ 次に左の縦棒 ・・・ 最後に右の縦棒。
通常 墨跡の重なりは後から書いた方が 【 上 】 にくる。
しかし ・・・ この文字は例外中の例外。
先に書いた方が上に来ている ・・・ 部分がある。
上に行ったり ・・・ 下に行ったり ・・・ 潜り込んだり
しかも一定の規則があるのか ?
と言えば ・・・ そうでもない。
摩訶不思議と言うしか言いようがない ・・・ 文字です。
PR