【 パトラの家出 ・・・ 】
福の次女 ・ パトラ。
密林に潜む黒豹のような ・・・ エキゾチックな子です。
今１才と３ヶ月 ・・・ もう立派な成猫。
まる三日間 ～ 家出していなくなった。
台所と風呂場のアルミのドアに ～ 尻尾を挟まれたのです。
風が吹いたのが原因です。
よほど痛かったのでしょう ・・・ ミギャおぉお ～ と鳴きました。
その声で福はじめ全員が外へと飛んで逃げました。
自然界に生きる者の声には色んな声があるのでしょう。
全員が警告音として聞いたと思う。
パトラ以外はすぐ帰ってきましたが ・・・
それから三日間帰ってきませんでした。
おばあちゃんの心配する事 ・・・ 尋常ではありません。
まるでお釈迦様に溺愛していた末娘を神通力で隠された鬼子母神のようです。
パトラや ～ 帰って来 ～ い と毎晩泣いています。
拳骨和尚は泣きはしませんが ・・・ 心配しました。
両方とも凹んでいたら ・・・ ますます落ち込むばかり。
大丈夫です ！ 必ず帰ってきますよ。
とは言うものの ・・・ 心配で心配で ・・・
昨晩 ！ 帰ってきました。
何事もなかったように ～
すぐ捕まえて尻尾の健康診断です。
幸い骨折などはありませんでした。
他の子は食事を済ませていました ・・・ パトラにも上げると全員が横取りしに来ます。
おばあちゃんは他の子には煮干を上げてパトラのを取られないように ・・・
よほどお腹が空いていたのでしょう ～ ハグハグと言って平らげた。
すぐに母親の福のオッパイを吸い出した。
吸い終わり満足すると今度は一人でゴロン 。
そのとき気が付いた ～ パトラの眼は 【 グリーン 】 になってきている。
生まれた子猫は全部 【 サファイヤ ・ ブルー 】
その後 【 ゴールド 】 になって本当の色になってゆく。
夜中になり ～ 拳骨和尚の手と足が届かない距離を保ちながら横をすり抜け
おばあちゃんの布団にまっしぐら ～ ニャお～ん と鳴きながら寝にいった。
パトラが出て行った翌日の朝に ！
おばあちゃんは皆が ～ もう二度とドアに尻尾を挟まれないように細工をした。
まったく ！ すごいもんだ ～ と感心した。。。
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