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2025/08/21 13:59 |
拳骨和尚の辻説法 その643 【 菩提悌 】
みなさん ! ごきげんいかがですか。

身延山久遠寺の三門を入り石段を見上げました。

嘘だろう !

一体誰が ! この石段を積み上げたのだろう ?

拳骨和尚は先祖代々の石屋の家に生まれました。

中学生になった時から大学を卒業するまで親父の石の施工現場で

アルバイトしていました。

ですから石の重さを誰よりも解かっています。

この石段はピラミッドより困難だったと思います。

平地の作業と山の急斜面の作業は根本的に違うのです。

ピラミッドは平地で 【 1:40 】 の勾配を作って石を

修羅で引き上げたのです。

1:40と言うのは 1mの高さで40mの長さの坂です。

これも大変な作業です。

【 お金と時間と人数 】 が絶対必要です。

ですがこの菩提悌は !

この三つが完全に不足していた中での仕事だった思います。

あるのは使命感だけだったと思います。

坂道を行くよりは ! まだマシ ! だったと思います。

本当に坂道を行くより危険が随分回避される石段だったと思います。

作家の五木寛之氏がテレビドキュメンタリーの 【 百寺巡礼 】 で

久遠寺の菩提悌を上りきった時

【 恐かった ! 】 と一言言われていました。

本心です。

拳骨和尚はこの菩提悌を一段一段御題目を唱えながら登りました。

足を踏み外し転落したら 【 必ず死にます 】

それぐらい危険な石段です。

現在なら建築許可が下りません。

此処までで既に体力の大半を使っていました。

なにせ本当の病み上がりです。

お腹に力が入らないのです。

力が抜けて行くのです。

這いつくばって登って行きました。

雨は小雨から霧雨になっていました。

傘は差すのを止めました。

腰に刀を差すように差しました。

途中一度も後と言うか下を見ませんでした。

若し振り返って見たら恐くなって身動きが取れなくなると思ったのです。

拳骨和尚の目の前にあるのは !

一段が30センチ以上はある石段だけです。

この石段を安全に登ることだけでした。

他は見ませんでした。

登りきりました。

目の前に大本堂がいっぱいに広がりました。

振り返り下を見ました。

足がすくみました。

しかし ! すがすがしい気分です。

なんと言う開放感 ! 言葉になりませんでした。

ここでも人っ子一人いませんでした。

その代わり日蓮大聖人がずっと一緒でした。

拳骨和尚


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2008/08/31 08:29 | Comments(0) | TrackBack() | 未選択

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